アルジ

究極的に我を待て

 

我に支配されてたまるか

 

この体

 

この心

 

全てはおまえが持っているもの

 

些細な部分に

 

流されてなるものか

 

この我を100%手放し

 

自ずから我を創り上げろ

 

我に支配される小さな自分になるか

 

小さな自分になって恐怖に喘ぎたいか

 

我の中に収まるから

 

その中に囚われ渦巻く

 

手放してみろ

 

そこには無限大の愛、ただ一点のみ

 

おまえは美しく気高い

ココロネ

チクショウ

 

チクショウ

 

またか

 

この沼にまた足を取られてしまう

 

 

動け

 

動け

 

この沼を脱して

 

自由に走り回りたい

 

 

ズブブ

 

ズブブ

 

沈んでしまう

 

この底のない沼から

 

抜け出せなくなってしまう

 

 

あがいて

 

あがいて

 

ずっと生きてきた

 

ナニクソと奮い立って

 

沼に沈んでたまるかと

 

いきり立って生きてきた

 

 

ほら

 

ほら

 

私は

 

すっと手が伸びてきたことに

 

気が付いた

サクハナ

目の前にいないのに

すっと現れるあなたは

 

街中ですっとその素振りをみせて

わたしの世界に現れるあなたは

 

 

その面影を人混みに写して

ふっと立ち消えるあなたは

 

 

わたしの日常を

華やかにふくらまし

切なく影を落とす

 

 

この世界に

舞い降りたあなた

朧げな唇の中で

酔いしあなたの瞳に映るわたし

一体 どんな顔をしているのでしょう

 

気まぐれにわたしの世界 割って入っては

するりと次元 割いて去る

 

あなたの世界にわたしは いつ 現れる

 

朧げな唇を覆う わたし

すっとわたしを包む あなた

 

細部にわたる そのやわらかなぬくもり

そのゆびの あいだ

 

かすめれば こわれてしまいそうな

あなたの 世界のなかで

 

おぼれてしまいたい

 

絞め殺されてしまいたい

 

無邪気と妖艶のはざまで

鳴動

あなたに贈る

文章一つ

文一つ

文字一つ

カタカタカタと

鳴り響く

 

一文字 織りなすごとに

鼓動は 高鳴り

文字を 追い越し

僕を 置き去りに

 

思いは 走る

カタカタと

 

あなたに聞こえているだろうか

しきりにうなる 雷鳴

届いてしまうだろうか

 

ああ 今はただ

この どしゃ降りの中で